笑いを科学する
- 作者: 木村洋二
- 出版社/メーカー: 新曜社
- 発売日: 2010/02/01
- メディア: 単行本
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科学的な分析もあって、ワハハと笑いながらは読めない。(笑)
横隔膜の秘密に迫ったり、心との関係。
宗教との関係もおもしろいよ。
日本では、仏像は実に素敵な笑みを浮かべているし、「笑い講」なんていう笑う祭事もある。
一方、キリスト教が広く力を持つ欧米では、笑いは禁じられている。
十字架にかけられているキリストの下にいたら、そりゃ笑えないよねえ。
猿楽や狂言はもちろん、格式高い「能」にも笑いがある。
日本文学から笑いが消えたのは、明治21年頃。
明治38年に「吾輩は猫である」が突然出るまで、ほとんど笑いが消えたのだそうだ。
各国のジョークの特徴も例を挙げて説明する。
例えばスコットランド人がターゲットの典型的ジョークとして挙げられているのがコレ。
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スコットランド人を唖然とさせて、突然に口がきけなくて耳が聞こえなくする方法は?
そりゃあ簡単さ。慈善事業への寄付を頼めばいいことさ。
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そういったエスニックジョークが笑いの標的とする民族も大体決まっているから、笑いは歴史を背負っているともいえるのかな。
笑いと医療や脳科学との関係にも触れる。
TVのお笑い番組や漫才の笑いの作り方も研究。
ある日の番組をイラスト入りで分析し、笑いのしくみを説明しているのが、妙に笑えない。(笑)