邦訳 日葡辞書

邦訳 日葡辞書

邦訳 日葡辞書

1603年に作られた「日葡辞書」の邦訳版がおもしろい!
当時日本でのキリスト教布教のためにポルトガル人が日本語習得用の辞書を編纂。
なので、その時代に巷で使われていた言葉がぎっしり。


あくまで布教目的で製作されているため、少々変わってる。
ライバルである仏教の言葉には「Bup」マーク(理解は必要だけど、習得不要の意)がついていたり。
方言も取り上げていて、近畿方言には「Cami」(上)、九州方言には「Ximo」(下)、他の方言には「Alicubi」のマークを付記。
卑俗な言葉も理解しなくてはならないので記載されているのだけど、「Baixo」(=下品な)マークが付記されている。


解説される言葉はローマ字表記で、解説と例文が日本語に訳されてる。
例えば、
「Yatcume」ヤツメ(奴め):あいつめ。軽蔑して言う語

・・・等。


ヤカンや醤油(=スタテ)の解説もおもしろい。
現代とは違う、元々の使い方や外国人の理解の仕方が分かるね。



「Xitaburi」シタブリ(舌振り):恐怖のしるしに舌を振るわせる。例:舌振りをする。


これは、どうやるんだろうww



「ばんばと」は現代では使わないなあ。


この辞書が図書館にあるのは知っていたのだけど、禁帯書籍なので借りられない。
仕事帰りに寄ってでも読む価値のある書籍でした!