元祖!日本のマナーポスター

元祖!日本のマナーポスター

元祖!日本のマナーポスター

1970年半ばから80年までに制作された旧営団地下鉄のマナーポスターの紹介とエピソード。
デザイナーの川北秀也さんの作品で、パロディ広告も多くておもしろい。



肖像権の問題をクリアするために、事業で世界中を飛び回っているジョン・ウェインの親族を探したり。
マリリン・モンローは急死したため、肖像権を継承した者がいないことが分かったり。

これなどは、元ネタの「帰らざる河」という映画を知らないとつまらないと思うけど、地下鉄にマリリン・モンローがいるというだけでもインパクトあるね。
「傘を忘れないで」というポスター。


私のお気に入りはこれ。
「マリアは疲れました。」
子どもを抱っこしているお母さんに席を譲ってあげようというもの。

このすごい滑り込みのデザインは、一度却下になったのに、数年後に採用。
理由は、その年の日米野球で来日したレッズのピート・ローズがヘッドスライディングで話題になったから。

デザインの採用・不採用を決める理由も、権力のある人の好みだったりと案外単純みたい。



話題になったポスターは、すぐに盗まれたりしたそうで、週刊誌には「地下鉄のマナーポスターの盗み方」という記事が載ったりしていたらしいよ。
まだ、改札員がいた頃は「定期券ははっきり見せて」というポスターもあったようで、「田原聖子」の名前のはいった定期券が描かれていたものがあったとか。
田原俊彦さんと松田聖子さんをドッキングさせた名前ということでジャニーズ事務所から怒られたり、実物に近い大きさのポスターのこの定期券のところだけ切り抜かれていたこともあるんだって。