桃太郎話〜みんな違って面白い〜

桃太郎話

桃太郎話

ああ、あの昔話ねと侮るなかれ。
岡山県の伝承物語。
「伝承」というだけあって、地域によって、かなーり違う伝承をされているみたい。
この本には、微妙に違っていたり、違うオチになってる桃太郎が勢ぞろい。




まず驚かされるのが、桃の流れ方。
私が知ってるのは、「どんぶらこ、どんぶらこ」と流れてくる。
ところが、この本に「再話」として乗っている桃は、




ドンブリ カッシリ スッパイポ
ドンブリ カッシリ スッパイポ



と流れてくるのだ。






しかも、「きびだんごをくださいな」という者たちにだんごを






半分ずつしかあげない。





ケチ!!!







・・・じゃなくて、どうもかなり霊力の強いおだんごだそうで、丸1個食べたら、効きすぎちゃうから調整しているらしい。
ほんとに子供向けのお話か?









登場するのも、キジやイヌじゃなくて、牛フン、臼、ハチ・・・・???






それ、「猿カニ合戦」ですよねっ!!!!!







桃太郎が投げ捨てた木の株が海に流れ、竜宮城から乙姫様のお使いが来て、玉手箱を開けたら・・・









それ、「浦島太郎」だからっ!!!!!






日本の伝承話がすべて1つの物語の派生だったら、どうしよう。








他に、きびだんごの話がやたらと長い上に、鬼退治省略バージョン。
淡々と桃太郎の日常を語るドラマ性ナッシングバージョン。
桃太郎がすごく悪いコバージョン。



桃太郎が持つのがなぜ、きびだんごだったのかを説明するバージョンも。
貧乏なおじいさん・おばあさんには米が買えなかったからだという経済状況だったり、おにぎりだと鬼退治の旅の途中で硬くなるが、きびだんごは硬くならないという客観的見解を述べるもの。




桃太郎のお母さん(桃を拾ったおばあさんではない実の母がいるのだ!!)の話から始まるバージョン。
もはや、語りはみのもんた氏にお願いするしかありません。





「めでたし、めでたし」は、「むかしこっぷり、どじょうの目で後ぇねえだげな。」と言う地域もあるそうだ。
岡山だけでもこんなにいろんなバージョンがあるとは。
おそるべし、きびだんごの国。




岡山のメールアドレスドメインに「oni.net」っていうのがあるのを思い出した。