キリン

キリン

キリン

リアル鬼ごっこ」の山田悠介著。
優秀な子を持ちたいという女性たちが、ノーベル賞学者などの精子をオークションで落札する。
このオークションを運用する会社「ジーニアスバンク」は、純粋に優秀な人材を世へ送り込むことを目的としていたが、「失敗作」、つまり優秀ではない子も生まれてしまうことが分かった。
それを隠ぺいするために、「失敗作」をずっと隠しておく施設も造った。
なんと、失敗作の母親たちは、優秀でないことを理由にこどもに冷たくしたり、虐待までする。この「失敗作」施設は、子どもをお払い箱にする好都合のものになる。

キリンは、このジーニアスバンクのシステムで生まれた子。
兄の秀才(ひでとし)も同様。
どちらも最初は、すさまじい天才ぶりを発揮するのだが。