本「ねこのばば」と松蔵ポテト

ねこのばば しゃばけシリーズ 3 (新潮文庫)

ねこのばば しゃばけシリーズ 3 (新潮文庫)

時は江戸時代。
廻船問屋兼薬種問屋である長崎屋の若旦那 一太郎は、1年に何度も死にかけるほどの虚弱体質で、しょっちゅう寝込んでいる。
そんなわけで、義理の兄やにも大事にされ、手代たちにも大事に大事にされ、両親にはもちろん大事に大事に大事にされて、本人にしてみればやや鬱陶しいほど。
店の奥の若旦那の部屋は、ちょっと変わっている。
いや、ちょっと変わった者たちがいる。




(あやかし)たちだ。
屏風からは、屏風のぞきが。
天井からは、小さな小さな鬼の鳴家(やなり)たちが出てくるのだ。
でも、通常の人間たちには見えない。


なぜこの若旦那には見えるかというと、若旦那の祖母ぎんが、





皮衣(かわごろも)という大妖だから。





ぎんさんが、御年3千年くらいの頃、フツーの人間のおじいちゃんと駆け落ちして一緒になった。
体の弱い若旦那を心配して、そばにつけた手代である仁吉と佐助も「犬神」「白沢」という妖が人間の姿をしているのだ。





若旦那の周りで起きる事件の謎を解く人情捕物帖。
活躍する(邪魔するともいえる)妖たちの、人間とズレてる感覚と気をもむ若旦那が愉快。

江戸商人の生活も活き活きと描かれている。
身分の高い武士たちが献上された贈り物。
それが不要な場合に買い取るという商売をしていた「献残屋」という商売を初めて知った。
江戸時代にも、リサイクルショップみたいな商売があったのか。




・茶巾たまご
・花かんざし
・ねこのばば
・産土
・たまやたまや



といった短編集。





さてさて、三鷹駅に出来たお店「松蔵ポテト」。

きれいな黄金色と大きさ(通常のスイートポテトの3〜4倍くらい)に惹かれていたものの、でかけた帰りに見ると、たいてい売り切れてるんだよねー。
早い時間に通りかかったら、あったー。
買ってしまったー。
グラム単位売りで、画像の1個が約200gなので、400円ほどする。
ぽってりと甘くて、おいしいなあ。
大きいから、半分でちょうどいいけど。
そっか。
「松蔵ポテト」は、DONQのお店なんだね。




秋がくるよ。