食と建築土木
- 作者: 後藤治,二村悟,坂本千明,藤森照信,島村菜津,松野勉,河北幸高,大江正章,小野吉彦
- 出版社/メーカー: LIXIL出版
- 発売日: 2013/11/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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丸干し大根の櫓、つるし柿、わさび田、天草干し、砂防・・・などなど。
農家にとっては、実は母屋よりずっと大事な建築物だったりする。
それらは、都会に住む人が抱いている「のんびり」とか「懐かしい」というイメージを裏切るほどに、積み重なった知恵と現代建築の知識が埋め込まれている。
それらが突飛な存在にならないのは、厳しい自然環境との闘いの結果、必然的に風景と一体化したから。
コラムに書かれていたように「ストイシズムとミニマリズム」の結集。
作物を作るという究極の目的のためだけの建築物。コストもかけられない。
しかも全体設計図なんてないし、収穫終了後には解体してしまうことも多い。
毎年の結果を振り返り、マイナーチェンジを繰り返して現在の形になっているものも多いらしい。
食べ物を作るために必要な建築や仕掛けについて、実例を紹介。
ウド栽培のなんだかSF的な異空間。
凍み豆腐干しの圧巻。
海苔や牡蠣の養殖、鮎の威縄漁、沖縄の魚を追いこむ「魚垣」は初めて見た。
写真がたくさんだよ。