石川さんと兼六園
新宿から夜行バスに乗り、金沢に朝到着。
街のボランティアガイドさんが出勤してきて、お茶屋「志摩」がそろそろ開いて、見学できると教えてくれた。
木と漆と金箔が融合する街。
畳の下板がヒノキだったり、床の間の板が一枚板だったり、きらびやかとは違う豪華さがずしり。
お茶屋さんは、現代でいうレンタルルーム。
食事をケータリングしたり、芸奴さんを呼んだりしてもらえる。
支払いはすべてツケ。
つまり信用取引。一見さんはお断りなのである。
城下町だけあって、観光地は金沢城と兼六園の周りにぐるりと並んでいる。
前日に思い立ってやってきた私でも、フリーパスのバスチケット(500円)を金沢駅で買った時にはすでに観光ルートを迷わずにすむほど、分かりやすく整備されている。
頻繁にやってくるバスを使ってサイクリング感覚でグルグルまわればいいみたい。
こんなバスもある。
あまり期待していなかった兼六園がすごい。
規模もだけど、「風情」を集めたスモールワールド。
縦横に流れるせせらぎは循環ではなく、街へと流れ込んでいくらしい。
日本初と言われる噴水もあるよ。
金沢城址は、幾何学的なモノトーンが近代建築のよう。
夏の日差しに負けないくらい門や長屋がまぶしい。
石垣が色々あってきれいだなあと思っていたら、「金沢城石垣めぐり」というリーフレットがあった。
石垣堪能ルートも紹介されてる。
猛暑の照り返しで下半身は溶けそうな勢い。
夕方には足が細くなっているのではないかと期待。(短くなってるだけかもしれない)
加賀友禅を作る手間がすごい。
この手間こそ、加賀の贅沢を象徴すると思う。
キラキラ派手な見た目のきらびやかさでなく、精緻さや調和や自然と融合するための謙虚さ。
あまりに細かく、大変な工程なので、加賀友禅を持ってもいない私が、職人さんに謝りたいような気持ちになってしまった。
名物どじょうの蒲焼が、うなぎの隣に当たり前という風情で並んでいる。
1本100円。パリパリとしておいしい。臭くない。
海鮮丼や寿司のお店がいっぱい。
加賀ならではのメニューがいっぱい。
食べ損ねた立ち食いの岩ガキ。
行列だったの。
その場で割って食べさせてくれる。レモンをかけて。
八百屋には、東京で見かけない野菜も。
豆腐屋では、湯葉と金時草というホウレンソウみたいな野菜がはいったアイスクリームが売られてた。
これ、おいしい〜。
武家屋敷が残る一角では、加賀千二百石の野村家のように見学できる家がある。
この中にうぐいすのかごを入れて、鳴き声を反響させて楽しむための箱だそうです。
土地勘ができてくると、バスに頼らず歩きたくなる。
近代的なビルの合間にこんな古い店があちこちに残っている。
室生犀星や泉鏡花の気配が残る。
石川さんにも出会った。
峰不二子の幼少期かと思った。
石川さん
↓
石川テレビのキャラクターで、髪と顔で「石」の字になっている。
街中にも水路、住宅の前にせせらぎ。
そして、宅配便の車が側溝に落ちてる景色。(ホント)
九谷焼は、あまりにもいろんなスタイルのものがあって、九谷焼らしさというのがイマイチ掴めなかったな。
夕方になってきた。
お茶屋さんはこれから店開きかな。
金沢駅隣のアパホテルでは、日帰り入浴ができる。
設備の整った広くてきれいなお風呂。(温泉ではない)
露天風呂から見えるのは、星空と、
近隣ホテルの客室の窓!!??
そそくさ。
同ホテルでは、お手軽に地元料理のお膳がいただけた。
ホタルイカの沖漬、甘エビこうじ漬け、加賀治部煮、カニ酢など。
また夜行バスに乗って東京へ。
0泊3日の旅(車中2泊)が終わり、一旦帰宅して、出勤。
あぁ、おもしろかった。