トルコ(イスタンブール旧市街編)2of3
トルコ語で、乙女は「クズ」って言うの。
さて、イスタンブールでは、1日に8時間くらい徘徊したかな。
2時間歩いて休み、ガイドさん(後にキーパーソンとなるK女史)と歩いて4時間、休んでまた一人で2時間、みたいな。
旧市街の半径1km程度の範囲に(ただし坂道多し)に観光ポイントが集中しているし、渋滞がひどいので、徒歩が効率的。
私の場合、観光ポイントと同じくらいにフツーの街並みが好きなので、歩きの方がいいんです。
親切で明るい人が多く、一人で歩いていると、あちこちからあいさつが飛んでくる。
あらゆる言語が飛び交うイスタンブールの商業地域では、日本語もかなり通用するみたい。
K女史に、「声をかけてくる人は、どうして、韓国人や中国人と間違えることなく、コンニチハと言うの?」と聞いてみた。
違いは明らか!と彼女は言った。
韓国人は、大きめのアクションで速いように見えて、実はあまり進まない歩き方をするらしい。
中国人は、いつもつまらなさそうな表情をしているらしい。
そして日本人は、写真を撮りまくりながら歩いていると。
はっ!!!!
明らかと言った割に漠然としてるなあ。
顔の色も日本人は明るいそうだ。
ふーん。
注:あくまでK女史の感覚なので怒らないでね。
K女史は、身長170cmほどで、私より少し年上のきれいなトルコ女性。
身長差10cm以上の私が一緒に歩くと、母子のような絵になる。欧米に行くと、どうしてもこうなっちゃう。
彼女は、大学で日本語を学んだそうで、ペラペラだ。
どのくらいペラペラかというと、ハマムではどこまで衣類を脱ぐのかと聞いたら、
スッポンポンです。
と即座に答えることができるくらい。
日本のしゃぶしゃぶが大好物で、トルコでも作ってみようとがんばったらしい。
まず薄切りの肉(というか薄切りにできる位に柔らかい肉)がトルコに存在しないので、塊を凍らせておいて、できるだけ薄く切り、ごまだれ(これはトルコにもある)で。
失敗だったらしい。
このK女史は、例の唐揚げスタッフに比べ、歩く速度を緩めてくれたりと細やかな心遣いができる人だ。
そう思っていた。トプカプ宮殿に着くまでは。
世界中からの観光客で溢れかえる宮殿は、銃を抱えた兵士が門番をしていた。
チケット売り場だけでも1時間待ち状態だったけど、彼女はあらかじめチケットを用意してくれていた。
すばらしい。
でも、チケットチェック&手荷物検査の短い列で、
私、並ぶ習慣がないの。
とボソリと言うと、列なんか見えないという勢いで最前線へ。
ヒャーと思いながらも、ここでオロオロしたら、K女史の努力(とは絶対言えない)が無駄になるどころか、スタッフに咎められるかも。
これからも何度もここに来るK女史が立ち入り禁止にでもなったら、まずい。
と判断し、平静を装って続いた。
なんで、私が気遣ってるんだー?(笑)
更に。
いよいよ宮殿の1つに入るための長い列に並んだ瞬間、後ろにいた中国人観光グループに、「ちょっと前の様子見てくるから、順番とっておいて」とお願いしておいて、その間に他の空いてるポイント(80カラットのダイヤなどの宝飾類や衣装の部屋)を見学。
その後、中国人のところに戻り、「ありがとう」と言って、また列に戻った。もう入場間近まで来ていた。
中国人たちに合わせる顔がないので、空を見つめる私。
地下宮殿の時もそうだった。
ここは、ローマ帝国時代の地下貯水池なのだけど、宮殿のように立派なのでそう呼ばれている。
柱の下にメデューサの顔が。
そう、ここのチケット売り場も長蛇の列で、
彼女(私)が飛行機に遅れそうなの!
とトルコ語で説得し、スタッフに入場させてもらった。
全てが事後報告なのである。
ああああああ、トルコ語が分からなくてよかった。
ある意味、彼女はほんとにプロで、各観光ポイントを熟知しているからこその技なのかも。
ある意味、彼女はほんとにせっかちなだけだと思うけど。
とりあえず、少なくとも3時間の自由時間が増えた。
ガラタ橋の名物「サバサンド」を食べに行った時もびっくりした。
なんだかK女史の機嫌が悪いなと思っていたら、突然、ウェットティッシュ売りの男の子をどついて、トルコ語で叱り飛ばしている。
この付近は、小学生位の男の子たちが何人もウロウロしながら、ウェットティッシュを売ってる。
これが油断すると、スリになるらしい。
聞いてみると、以前、K女史のお客さんがカメラを盗まれたとのこと。
で、今、キレたと。
サバサンドは、日本の塩サバがパンにはさまれているんだけど、ベストマッチ!
骨があるから、ちょっと食べにくいんだけどね。
イスタンブールの旧市街では、地面を掘るとローマ帝国時代の遺跡が出てきてしまうので、地下鉄は作れない。
その代わり、路面電車が走ってる。
広島ちっく。
ここは、オリエント急行の始発・終着駅でもあるシルケジ駅。
発車時刻表示の下には、停車駅が写真付きで紹介されている。
ほんとは、アンカラ特急(夜行寝台)でカッパドキア方面からイスタンブールに入りたかったのだけど、運休中だったよ。
残念。
住人なので、マッサージチェアも使う。
野良猫多いけど、野良犬も多い。しかも大型犬。
お犬様のご出勤です。
野良犬たちは仲良しだし、人間にも悪さはしない。
でも、飼い犬が通ると吠えまくる。(笑)
グランバザールには、食器から香辛料まであらゆるものの店2,000店舗がひしめく。
スルタン(王)たちの豪奢な生活に欠かせない宝石や金銀もここで買える。
あなたが落としたのは、金の斧ですか?
みたいな世界。
そして、店番の人たちは、もれなくチャイを飲んでいる。
ずっと飲んでいる。
どこからか運ばれてくるのだ。魔法みたい。
もう1つのバザール「エジプシャンバザール」へ。
この界隈では、ちょうど映画007の最新作を撮影しているらしい。
撮影機材もあったよ。
グランバザールに比べたら、規模は小さいのだけど、地元密着度が高い品ぞろえ。
植物の苗やペットショップも。
売られている鳥の種類が多いね。キジもいる。
ヒルです。
病気やケガの患部に吸いつかせ、悪い血を出すという荒療治。
イスタンブール育ちのK女史でも、これは苦手らしい。
さて、いよいよハマム体験。
元祖トルコ風呂。
ドキドキするけど、腹と髪をくくる。(髪は濡れないようにするため)
(パンフレットより)
トルコのハマムは、日本のマッサージのように日常的なものらしい。
ここは、創業300年という老舗で、世界の著名人がやってくるそうで、K女史も常連。
昔はこんな感じだったらしい。
蛇口もたくさんあるし、一見、銭湯のようなのだけど、浴槽はない。
その代わり、中央に大理石の大きな台座があって、そこに横になり、体を洗ってもらったり、垢すり&マッサージをしてもらう。
垢すりは、山も谷も平地にならすぞ位の勢いで、スリスリされる。
顔もされそうになったけど、遠慮した。
シャンプーを断ろうとしたけど、「なんで?やりましょう!」とやる気満々のスタッフに押され、ブクブクシャワシャワされる。
最後に頭からお湯をかけられて終了。
髪はくくった意味がなかったか。
チップをはずみすぎたのかな?
でも、とっても良い香りのシャンプーだった。
ブルーモスク。
ほんとの名前は「スルタンアフメット・ジャーミー」。
外観が青っぽいので、観光客が勝手にブルーモスクと呼んでいるんだって。
やはりあちこちにアラビア語でコーランが書かれている。
扉は、メッカの方角についている。
外に立つ塔の内側には螺旋階段がついていて、塔の上に登って、あのコーランの放送を流しているのだそうだ。
このジャーミーはもちろん、お祈りをする場所には、必ず水道がある。
お祈りの前には手足を洗い清める必要があるため。
これは、イスタンブール大学の正門。
かっこいいね。