高度1万メートルから見たオーロラ
- 作者: 國分勝也,佐藤夏雄,利根川豊
- 出版社/メーカー: 東海大学出版会
- 発売日: 2012/02/01
- メディア: 単行本
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この画像が、この本の監修者たちの想いを物語っていると思う。
この本には、地上から撮影したのではなく、飛行機で高度1万メートルのオーロラ発生率の高い空域を飛んでいる時に、パイロットである著者が撮影した画像が掲載されている。(もちろん、撮影は休憩時間中)
機内から偏光ガラスを通して撮影するわけだし、気流などの飛行状態も影響するので、なかなか難度の高い撮影となるそうだ。
でも、成層圏に達していることで、「いつも晴れ」で撮影チャンスが多く、大気の透明度が高いので、微光のオーロラを捉えやすいらしい。
地平線や水平線に邪魔されないしね。
飛行機が高度10km〜12kmで、オーロラは高度100kmなのに、これらの条件のおかげで、撮影時はまるで飛行機でオーロラの中に飛び込んでいくような感覚が味わえるらしいよ!
画像たちはほんとに
わー、きれい!
と溜息を伴うものばかりだけど、そんなロマンティックな感動を一蹴するくらいの勢いで専門的なデータや説明も付随する。
「オーロラ嵐と磁気リコネクション」「オーロラジェット電流」「極域電離圏対流」「酸素原子の発光機構」・・・そんなデータがいっぱい。
監修者が、国立極地研究所に所属していたりと超高層物理学(←初めて聞いた)の権威たちだからだね。
フライトルートは北米の場合、こんな感じらしい。(赤線囲み部分)
それぞれの画像には、撮影した場所、日時や解説がついている。
その時に天空にある星座図もついてるよ。
この画像では、オーロラのレイやカールのでき方を説明。
こちらは、太陽光とオーロラ光のスペクトルを比較してる。
このヘンになると、私には数値の意味がよく分からないなあ。
発光高度と発色は、とても関係が深く、赤色の輝度のピークは高度250㎞とのこと。
地球を太陽風から守っている地球磁気圏が、あっさり太陽風を侵入させてしまうタイミングというのもあるんだね。
磁場と大気があれば、オーロラはできるので、他の惑星でもオーロラを見る可能性がある。
オーロラの活動が活発な領域が分かる地球の図。
赤いところが最も活発なところ。
極域に降り込む電子や陽子のエネルギー量を計測し活動度を算出しているとか。
縦方向の黒斜線は衛星の軌道、軌道に直角方向の点線は、降下粒子エネルギー量。
赤矢印は、太陽の方向。
と書いてる自分がよくイメージわいてないです・・・
でもでも!
色々なカテゴリー(形状、拡がり、時間変化、明るさ、色など)で分類された画像を見るだけでも価値あり。