【映画】ブリューゲルの動く絵

絵画「十字架を担うキリスト」が動き始める。
絵は、生や動や流れを画家によって封じ込められたものだけど、この映画では、再び絵画に時間を与えられる。
絵の中の人たちが、どんな生活の末、どんな風になっていくのかを描く中で、この寓意満載の絵の謎解きが進められていくので、ドキドキするよ。
「これは、あくまでも絵画の中」ということを観客に忘れさせないあらゆる撮影手法が使われていて、残酷なシーンも奇妙な不気味さとして残る。

磔刑にされるためゴルゴタの丘へ向かうキリストや嘆く聖母マリアも絵の中にいるのに、この絵の中では、ちっとも目立たない。やじうま達は、キリストには無関心で十字架を運ぶ手伝いをさせられた行きずりの男性に、気をとられている。
そして、風車小屋から見下ろす者を表しているのは?

オープニングから、この映画の思惑にはまってしまうよ。
映画の公式サイトは
コチラ