故宮の後で、油断する(北京旅行/後編)

uiui2009-08-02

ホテルの朝食は、バイキング。




袋状のクレープに目玉焼きが入れてあるものや万頭に練乳をかけていただくもの、お粥・・・中華色も充実していて、宿泊客は胃袋を満たすのに余念がない。まだ早朝6時半なのに。





<天壇公園>
神に豊穣などの祈りを捧げる場。
天壇への階段は、大理石だね。


天を示すものは、円形状に造られるとのことで、この天壇もそう。
地を示す場合は、四角。
それから、屋根の青色が天を示し、下の緑色が地を示す。
また、四季を示す色も配置されている。
統治していたこの皇帝がアースカラー趣味というわけではないのだ。
  


柱は、屋根にまで届くもの。

この12本の柱は、12ヶ月を示す。
柱の意味を示す図


昔は、天壇公園周辺でさえ平民は入ることができず、天壇で何が行われているのかさえ知らされなかった。
今は、早朝から多くの人が憩う場。
まだ、朝8時前なのに、観光客以上に地元の人がかなり集まって、コミュニケーションを楽しんでいる。

囲碁のようなもの


胡弓?


年配の方の歌うカラオケや社交ダンスサークルにも人がわんさか集まって、楽しそう。
公共の場だから「音出し禁止」なんてないし、どの世界遺産の中だって、撮影禁止なんてなかったな。
日本と違うねえ。


健康ダンス?


どうも、あちこちでトランプを売っていると思ったら、日常的な娯楽なんだね。






北京動物園でパンダ>
今回は、パンダのみ見学。

デフォルトで笑っている


実物は、かわいい。
そして、パンダクッキーのパンダは、







こわい。



真珠加工店に寄る。
カラーパールの開発に成功し、特許出願中だとか。
通常、あこや貝で育つ真珠をなんと、あわびの中で養殖するとできるんだって。
あわびの内側って、きれいなメタリックカラーでしょ?
炭酸カルシウムが含まれているからなんですって。
このあわびの中に真珠を移して、湿度や温度に気をつけると、作りたい色のカラーパールができるそうな。

黄色などは普段につけてもよい感じでいいなあ。
1つだけの珠がついているネックレスだと、大きい珠で20,000円くらい。小さいのは8,000円。



天安門広場

ガイドブックそのままの風景で、かえって驚いた。
警官隊があちこちにいて、あまりにもきれいに足をそろえて行進する隊を見て、3号は不気味がる。


ここは一段とすごい人。


昼食は、山西料理の「刀削麺」。
麺のたねを料理人が「く」の字型の包丁でそぎ落としたものを茹でて、味をつけたもの。

すいとんみたいで、この店の味付けは醤油風味で日本人好み。
みんなに好評。
刀削麺は中央にある丼のうち一番左



そういえば以前、本で読んだのだけど、中国の幼児はトイレトレーニング(おむつをはずす練習)中は、おしりが割れているズボンをはいているとか。
前から見るとフツーのズボンだけど、後ろから見ると、お尻が見えちゃうわけ。
で、ほんとにそういう子がいた。



故宮博物院紫禁城)>

明・清時代の皇帝たちが400年以上にわたって居た城。
ちゃんと全部まわるなら、1日でも足りないかも。
入場する入口は、位によって違い、真ん中は皇帝のみが通れる石彫りのスロープ。
この長いスロープも1つの巨大な石でできている。
中国に石が豊富でなかったら、違う文明になっていたのではないかと思ってしまう。

故宮全体の図と景山公園から見下ろした故宮



故宮内にスターバックスがあるらしいけど、見当たらなかったなあ。



屋根の黄色は、金色よりも格が高いそうだ。
山から削ってきた石を180度で200日間焼いて、その後また油?をつけて49日置いてやっとできる。


男性の最高権威を示す龍がいたるところに配置されている。
女性の場合は、鳳凰ね。


3号が少しキレた。


「そんなに権力を誇示したいかね?
こんなに豪華にしないで、質素にしながらでも権力を維持してやろうっていう殊勝な皇帝はいないのかあ???」




このツアーのテーマを根底から覆すようなご意見である。





豪華な皇帝の部屋は、狭い間口から覗き込むのだが、それまでなんとなく距離を置きながら見学していた様々な国籍・出身地の観光客たちが、ここでは身体をぶつけあい押し合い、必死で部屋の様子を目に収め、カメラに収めようとしていた。
まるで、バーゲンセール会場のよう。
そこに同じく乗り込んでカメラに収めようとしていた3号が、つい動画設定にしていたらしく、後で見たら、震度6地震中継のような動画になっていた。






3号のお気に入りは、厳かな屋根の端についている動物達。
いずれも実在しない動物ばかりで、魔除けの役割をしている。

彼女は、どうも大きいものについている小さいものに気持ちを奪われるようで、これも大層お気に入りなのである。

ちょっと分かりにくい画像だけど、恰幅のよい像の周りにたくさん小人いて、それがカワイイと言って憚らないのである。



ラストエンペラー溥儀が、地位から降ろされ、清が終わった後に住まう事を許された部屋。




<鳥の巣スタジアム>
北京オリンピック開催場を外から見学。




中国茶の店に寄る。
いろんなお茶の紹介と試飲。
淹れ方やマナーも教えてくれる。
ウーロン茶は1度入れた茶葉で12回も淹れられるそうだ。
チャイナドレスのきれいな方が説明してくれて、みんな買っている。




北京では、お土産屋さんに入っても、お茶がサービスされる。
ミネラルウォーターは有料なのにね。(中国では超硬水なので、生で飲めない)



<雑技団鑑賞>
中国の音楽が流れる中で、高度な組体操をやるのだと思っていたら、全然違った。
エンターテイメントとして、結構完成されている。
アップテンポな音楽・派手な衣装・ストーリー性・ユーモア・・・
それらが人間を超えた動物的に鍛錬された身体能力による演技を盛り上げる。
3号、大感激。
今やってる新体操を辞めて、弟子入りしたいと言ったら、どうしようかと思った。
観光客だけでなく、中国人にも大人気なのだそうだ。




便利屋へGO。
観光地やきれいなホテルの裏側には、こんな暗い街がある。
夜の住宅街を行くと、あやしい光の中に佇む女性たちも。
慣れない雰囲気に怖気づき、いつの間にか、3号と私は久しぶりに手をしっかりつないでいるではないか。


到着したのは、決して、コンビニではない。
あくまでも、「便利屋」である。

食料品から日用雑貨までなんでもある。
ここで最後の4元を使い果たした。



そうそう。
北京に





ラム男が来てた。






超近代的な面ととてつもない大きい歴史を同時に持つ中国。
トイレ事情がまだまだと言われていて、たしかに水圧が低いために水洗トイレがあっても、紙は流してはダメ(そばにあるダストボックスに捨てる)というのはあった。
だけど、主な観光地でドアや個室の仕切りがないトイレなんていう体験はなかった。



帰国。
ChinaAirlineを降りてトイレに行った成田空港で、開いているドアの中に女性がいて驚いた。
慌てて離れたら、その開いてるドアの前にドーンと立ちはだかって順番を待つ人がいた。
どちらも中国からの人だった。
日本で中国とのカルチャーショックを体験するなんて、油断していたなあ。




お土産たち。
どこに行っても、あまりお土産を買わないタチなので、記念になるものを少しだけ。



職場と自宅用のお菓子。


扇。

白檀でできているので香りも楽しめる。
白檀は虫よけにもなるので、たんすに入れたりもするそうだ。


ありきたりですが、印鑑を彫ってもらって。



3号がどうしても欲しいというので買った帽子。
珍しく欲しがるだけあって、





似合いすぎる。

毛糸製の三つ編み付き。




太極拳を説明するパンダのTシャツ。



たったの4日間で北京の全部が分かるはずもないけれど、実際に足を運んで、自分の目で見なければ、伝わってこない大きな大きなものがあることが、よく分かった。
また、行きたいな。