鳩山会館

uiui2009-05-24


鳩山一郎内閣総理大臣と妻の薫さん(共立女子学園理事長)と長男である威一郎元外務大臣が住んだ邸宅。
この館は、近代政治と教育界に大きな発信をした拠点であったのだけど、住む人がいなくなった今、記念資料館+実用的集会施設として生まれ変わった。
当時の面影は、かなり忠実に残されているようだ。
少女マンガに出てきそうな優美な姿。





一郎氏・威一郎氏・薫さんのお部屋は、各自の記念館となっていて、撮影禁止なのだけど、他の部屋はOK。
だけど、こんな注意書きがあった。





「ゴシック・ロリータ&パンクブランドBOOK」の洋館・名邸特集で、この鳩山会館での記念撮影を推奨するような記載がありましたが、他のお客様とトラブルがあった経緯があり、このような服装での館内撮影はお断りしております。




事業としての撮影やロケにも申請すれば応じてくれるという鷹揚な施設なんだけどね。
でも、たしかに、そういった撮影をしたくなるようなすばらしい仕様の建物と調度なのだ。
文京区音羽に、関東大震災の翌年である大正13年にできたとのこと。
イギリス風の外観、ハトをモチーフにしたステンドグラス・アダムスタイルの応接室などはもちろん、360度回転する蝶番がついた部屋のパーテーションなどの技術もあり、建築物として、とっても魅力的。

ストーブ?→




各自の記念館には、愛用品や総理大臣任命書などの文献・スケジュール帳・本棚に並ぶ書籍・ゴルフクラブ・・・歴史の重鎮がさっきまでそこにいたような空気がある。
一郎氏の部屋には、ゴシック系をおもわせる?欧風の衣装(羽帽子付き)が展示されてもいた。

教育者として名高い薫夫人の和室で、1人の年配女性と私の2人きりになった時、その女性が突然、話しかけてきた。
ちょっとした説明をしてくださったのだけれど、薫夫人のお知り合いか、関係者といった感じの内容だったな。
田中真紀子さんにかなり似ていらっしゃったので、最初びっくりしちゃったよ。場所が場所だけに。




修復以前には寝室が3つと和室があった2階の一部分を、大きな1つのホールに改装したとのことで、申し込めば貸し出しOKだそうだ。




それにしても、観光客が多くて驚いた。
一眼レフを持った若者から、賑やかな年配女性集団、落ち着いたご夫婦・・・
どの部屋も感嘆の声を洩らす人たちが、調度や遺された歴史の足あとに見入っている。
応接室や食堂のイスも自由に座って、雰囲気を楽しめるのだ。(飲食は禁止)


それに、この季節は、庭園のバラが見事なのだ。
私が行った日は、すでにバラは終わりかけていたけれど、それでもみんな撮影に余念がないといった感じ。
ジョン・F・ケネディ」など、バラの種類もかなり豊富なんだね。





受付付近に案内担当?で立っていた女性は、ひょっとして、この建物が住まいとして生きていた頃からそこに勤めていたのではないかしら?
物腰や佇まいがそんな風情だった。(妄想)


鳩山会館のHPはこちら