夫が多すぎて

夫が多すぎて (岩波文庫)

夫が多すぎて (岩波文庫)

1923年に出版されたサマセット・モームの作品。
第一次大戦後に上演されて、大当たりとなった喜劇。
当時は、劇場のキャパの条件に差があるとしても、公演が100回を越えるロングランになれば、劇場経営者も満足していたらしいけど、この作品は200回を越える上演となったそうだ。



夫の戦死を知らされた妻が、夫の親友と再婚する。
そこへ、なんと死んだはずの夫が戻ってくるという、ほんとならば戦争の引き起こした涙・涙の悲劇になるところが、抱腹絶倒の喜劇になっているのだ。


当時の「紳士/淑女」の認識を風刺しているようでもあり、シニカルな笑いも散りばめられているかな。