カフカの父親

カフカの父親 (文学の冒険シリーズ)

カフカの父親 (文学の冒険シリーズ)

気持ちの悪い本でね。
確かに誰かが死んだと思うんだけど、どうも誰がどのように死んだのかよく分からない。



とてもナンセンスなのに、真面目にロジカルに書かれていてね。
笑いたいんだけど、くしゃみが途中で引っ込んでしまうような感じで、読者の感情を爆発できない。






おかしさと悲しさが背中合わせ。
そんな短編集。




ゴーゴリの妻」はゴム人形だし。
カフカの父親」は、亡くなった父親の顔が巨大クモの胴体になって現れる。
「通俗歌唱法教本」では、オペラ歌手の声に重さ・硬さ・色・匂い・味がついている。




著者であるトランマーゾ・ランドルフィの作品は、日本ではあまり訳されていないらしい。
本国イタリアでも賞賛される一方で、作品の意図などが理解されているかというと怪しいとか。



お薦めしません。






え?読みたくなってきた?





へえぇぇぇ。じゃあ、読んでみて。