お芝居「TRUSH!2008」
TOMMSTUDIOのワークショップに参加する方々の公演。
陽気でおバカな西部劇をウクレレ仲間と観にいった。
知人が出演するのを観るのは2回目だ。
彼は、役作りのために10kgもウェイトを落とし、職場の上司に叱られるのを覚悟で髭を伸ばしたようだ。
「応援」の気持ちを差し引いても、「演じる」ことがとても苦手な私にとって、演技を観ることは気恥ずかしさを伴いがち。
だから、TVというフィルターを通してなら大丈夫とか、舞台と観客席が離れていると冷静に観ることができるとか・・・そんな自分がいることを否定できない。
何かになりきってしまうことのできない不器用な自分を再確認してしまうというか。
でも、今回はね、自分の席から1mくらい先で俳優さんたちが動き回っているという舞台。
決して広くはない会場を観客席の間も利用して、縦横に動き回る。
知人が演じている顔を間近に観ることになるんだよ。
さてさて。
アルタマルタという寂れた西部の町を舞台に、クレイジーな住人たちが繰り広げるドタバタなのだけど、この町には男が少ない。
それは、なぜか。
そして、エンティングのどんでん返し。
このヘンの脚本の作り方は、ただ単にドタバタやって、その場だけ笑わせるのではなくて、筋が通っているから気持ちがいい。
きちんと細部のストーリーが編まれている。
テンポが良いので、観客が笑いどころで笑うタイミングを逃すことがあったのがもったいない感じ。
三谷幸喜さんの作品に通じる温かい笑いだね。
いつの間にか、アルタマルタの住人の1人になったような気持ちの距離感で観てた。
空間作りがうまいなぁ。
特に女性の発声がいい。
声を出すって、ほんとにいいよね。
健康になる。
音響もうまくいってるなぁ。
保安官役の浅田さんは、笑いどころでしっかり惹きつけるのがうまいなあ。
表情の変化(笑うと目がミミズっぽくなる)が楽しい方だ。
バアサマ役のむなかたさんは、プロっぽい。
結構年配の方で、すでに「味」の出し方を知ってる感じ。
会場で、ばったり知り合いに会った。
こんなところで会うなんて!
私の知人は、詐欺師だよ♪
知人は痩せた甲斐あって、古き良きアメリカの紳士の衣裳がえらく似合っておりました。
キザな役だったけど、演技も自然で、とてもヤな詐欺師でした。
あぁ、おもしろかった。
「TRUSH!2008」 produced by TOMMSTUDIO
脚本・演出 松本陽一
舞台監督 小林祐介
照明 榊原大輔
音響 宇田川美樹
アート 渡邉博史
宣伝写真 nogaproject
製作統括 障沂エ恵美
プロデュース TOMMSTUDIO
協力 株式会社ダブルアップエンタテインメント、劇団6番シード