鵜飼(広島県三次市)
今回、広島へ向かうバスはいつもと違っていた。
ちょっぴりグレードアップされていて、バスの中は・・・・
集団ベビーカー状態。
シート毎の幌をつけて寝顔を隠すという絶妙なプライバシー保護。
頭隠して・・・
今回の帰省目的は、母の誕生日祝い。
お祝いとして、出かけたのが、
我ながら、渋ーい。
今日ね、鵜飼に行くんだよ。
それを見ながら、船の上で食事をするの。
妹:へええ。船で鵜を食べるんだ!?
そうそう。
ブロイラーじゃないから、さぞ引き締まったお肉で・・・・
違うっ!!
人生半分が海外暮らしの妹は、時々ちょっと日本の話題についていけないことがある。
三次の鵜飼は、今ではすっかり観光用となっているけれど、始まりは戦国時代末期。
430年余の伝統を誇るらしい。
船頭さんは、明らかにバイトっぽいけど、鵜匠さんは18歳からこの道に入る代々の職とする方もいて、無形文化財となっている。
オーラが出ている。
ほんとは観光鵜飼なんて、やりたくないんじゃないかなぁ・・・
日が落ちても暑い盆地の気候だけど、船が動き出すと、心地よい風が起きる。
「涼しい〜」とあちこちから声が漏れる。
鵜たちは、さぼらず、ずっと水に潜ったり顔をあげたりを繰り返してる。
けなげな姿に、つい人間は情をほだされるのだ。
アユをゲットした鵜を鵜匠はすぐに見定め、手綱を手繰り寄せ、
魚篭(びく)に吐き出させる。
鵜:うぉっ。(魚)
(魚を吐き出す時に出す声。ほんとにそう聞こえた。)
観客の拍手。
黒い鵜は、全部、雄。
雌は、保護鳥だから使ってはいけないそうだ。
年配女性の集団:やっぱり女はのんびりして、男が働くのよねぇ。
おほほほ・・・
うふふふふふふふふ。
ほほほほほほほほほ。
船頭さんも苦笑い。
白い鵜は、四川省からやってきている。
船でいただいたのは、「鵜飼御前」。
あまりに動物虐待っぽい感じだったら、どうしようと思っていたけど(お祝いで来てるのに)、夏の風物詩としてなかなか楽しめた。
終了後、三次駅まで歩く。
途中、墓地がある。
母は、なにやら墓地と反対方向を見たまま歩き、違う路地へ入っていきそうになっていた。
お化けを見ないようにしていたらしい。
そんなに怖がりだったんだっけ?>母(私も一人じゃ歩けないけど)