現地からの報告〜11歳で結婚〜

uiui2008-07-10


先日ここでお話したエルサルバドルの男の子からスペイン語で書かれた長い手紙が届いてね。
そっかぁ。
大きくなったら、警察官になりたいのかぁ。
手紙に書いた内容(男の子が住んでいる地域の様子)が、色エンピツの絵でも描かれていた。
うちのガールズは、



チョーカワイイ♪




と、写メまくり。



チャイルドスポンサー制度を行っているその団体は、現地スタッフを日本に招いて、実際にどのような活動をし、どのような成功を収めることができたか、どんな問題があってどのように取り組んでいるかを報告する会を設けている。
今回は、エルサルバドルではなく、ケニアの報告だったけれど、私と同じようにスポンサーとなっている人たちのお金が、どんな形になって表れているか、どんな変化を起こすことができたかを知るためにでかけた。
会場には、スポンサーになっている人、まだなっていない人が130名ほども集まっていた。


ケニアでは、生活水の水源は、徒歩15分圏内にあるべきとしているが、実際には10km離れていることもあるらしい。
近くに水源(井戸など)を作り、水もだんだんきれいになってきたけれど、きれいな水=安全な水ではないので、まだまだ気は抜けない。




マラリアもかなりの率で命を脅かすので、蚊帳を配布。




学校に机を支給したら、入学率がぐんとあがった。




繁殖期にはとても凶暴になる象やパイソンたちの居場所もチェック。




HIVに対しては、感染を防ぐために、また感染した者への迫害を封じるために病気への意識を高める活動をする。
(感染を助長しやすい職種というのもあるらしい)




全ては、団体が独善的に進めてしまうのではなく、村の長老や政府と相談し、地域にとって一番よい方法を模索するそうだ。
それは、地域が誰かに施しをもらって成り立つようにするのではなく、自立していくためにちょっと背中を押してもらうだけにすぎないと説明する。
援助とは、すべてを与えるのではなく、民族がもっているものを生かす手段や道具を補助するということらしい。




慣習FGM 。←ここで説明する勇気が出なかったので、調べてみてね



女子が10歳を過ぎた頃、大変な苦痛をもって施され、またその子が12〜13歳で結婚させられて出産する時も難産に苦しむことがあるそうだ。
団体は、民族の文化や伝統を大事にしながら、悪いものだけを取り除くよう打診していく。
この風習に関しては、代わりになる儀式を提案したとのこと。
また、ある女の子(11歳)は、父親にこの儀式と結婚を強いられそうになったので、団体は地域のリーダーたちと相談して、その子を父親から一時的に引き離したそうだ。
父親はとても怒ったけれど、引き離された女の子が、学校で教育を受け、ちゃんと制服を着て楽しそうに勉強する様子を見て、風習はまちがっていたと感じるようになったそうだ。
ケニアでは、18歳で結婚が認められるけれど、実際は、このような早婚がまだ行われているらしい。




団体のスタッフは、自らが地域で汗水流して、その効果を民族に見せて信頼を得ることから始める。
前述の通り、独断行動はせず、常に地域リーダーや政府と話し合って動く。




現地スタッフたちは、事務所で寝食を共にしながら、結束力をもって働いている。
「大変な労働だと思うが、それだけの意識を持ち、モチベーションを持続するためにどんなことをしているか?」と質問したら、とにかく現場が良い方へ変化していく様が励みになるとのこと。
雨が降ると、ぬかるみで日本車の四輪駆動でさえ動かなくなる。
遊牧民である支援家族の居場所を常につかんで、連絡をとったり、スポンサーからの手紙を届けたりするのも大変だ。
最初7名いたスタッフが「つらすぎる」と3名も辞めてしまったそうだ。





・・・とまあ、そんな話を聞いてきた。
お金を出しているだけの自分がなんだかイヤになったけど、この団体に関
わってみてよかったなと思った。




また報告します。