ゾウの時間ネズミの時間 〜サイズの生物学〜
- 作者: 本川達雄
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1992/08/01
- メディア: 新書
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今日は、仕事を休んで、運動会の応援。
運動会といってもね、
100m走
200m走
1000m走
1500m走
リレー
選抜リレー
障害物競走
二人三脚
コムカデ競争
走って走って走り抜ける という内容です。
歴代記録保持者の名前も記録され、1999年から越せない記録もあったりします。
応援する側もなんだかエキサイティングな面持ちです。
走るのが速い人・遅い人・・・・色々いるわけですが、馬に負けないほど速いという人はいません。
それは、なぜか?
生物には、その種のサイズに意味づけられた歩き方(走り方)と速度があるのです。
また、色々な生物の寿命を呼吸する時間で割ると、一生の間に約5億回呼吸していることになるそうです。
これが、体のサイズによらず、どの種も同じくらい。
ゾウとネズミは、寿命が随分違うのに、呼吸の回数は同じ。
宇宙では、どこでも平等に時間が流れているという観念がくつがえされるような感覚になります。
また、自転車(車輪)は、人類のすばらしい発見ですが、これほど力学的に優れたものを備えた生物はいません。
なぜか?
大きい動物は、エサを得るために自ら移動していくのに対し、小さいバクテリアなどはほとんど動かないのは、なぜか?
体のサイズに合わせて、体内器官のサイズも変わるけど、体の中で占める割合は一定しているそうです。
でも、サイズに関わらず、どの種も脳の大きさはあまり変わらない。
それは、なぜか?
さらに細胞の大きさが、どの役割でも同じなのは、なぜか?
一方、神経細胞だけが、その法則に反しているのは、なぜか?
生物の体のしくみ、行動のすべてに無駄が無く、意味があることに驚嘆します。
通常、「進化」と聞くと、サイズがどんどん大きくなっていくイメージがあるかと思います。
島に住むネズミは、大きいサイズへと進化していきます。
だけど、ゾウが住むと、小さいサイズへと進化していくのです。
そんなことを説明している本。
ワクワクします。
レイノルズ数とか、難しい公式も出てくるけど、それらをすっ飛ばしてしてもドキドキしました・・・・
すっ飛ばした人が言うのだから、間違いありません。
さて、これから、運動会の応援に行ってきます。