頚肩腕症候群とお医者さん


知人が診断された病名。




「KKY症候群?ちゃんと空気読めてると思うけど?」




 
とんちんかんな返しをして、ごめんよ。
けいけんわんしょうこうぐん。
三者から見えない症状は、最近の知人の元気のない顔色が表していたのだ。





白ヤギ先生っぽい耳鼻科のお医者様の診断は、




「特に異常はないですね。神経科に行ってみては?」




神経科のお医者様は、





「ストレスや疲れがたまったのでしょう」




そして、新しく出来た耳鼻科のお医者様に行ってみると。





しっかりとした検査を終えた後、検査結果と本人の脳のレントゲン写真を見せながら、体の様々な状況が今の症状を引き起こしていることを丁寧に説明してくれたそうだ。




「少しずつの症状で、我慢できなくはないけど、人に分かってもらえないつらさだよね」



の一言に、知人も「ありがとうございます」と涙してしまったそうだ。
でも、このお医者様、普段はとてもコワイそうで、診療に受けに行った人が、




「風邪だと思うのできました」




などと言おうものなら、





「それは、症状を聞いて、診察し、そして判断します」(きっ)





更に、他院での診察内容を伝えたりすると、




「・・・ったく、○○科はすぐ症候群って言いたがる!」




と、火に油となるそうな。




それにしても、耳鼻科ながら、様々な分野の知識をあわせもった医師に、部分の症状だけでなく、「身体」として診てもらえることのありがたさは、特に「なんとなく」な症状で鬱々とした生活を送っている人にとって格別だということは、今幸いにも健康に恵まれている私にも分かる。



医学が進歩するにつれて、医療も専門的になり、全てを網羅することをお医者さんに求めるのは無理だろう。
でも、もぐらたたきみたいに症状を1つ1つつぶすだけでは、身体からの本当のS.O.S.を解読し、作戦を練るという「治療」とはいえないのかも。
それは、ただの「診察」にとどまるような気がするなあ。



中国では、まるで美容院のように、診療コースが料金別に提示されていて、診察を受ける前に選ぶことになっているらしい。
極論になるけれど、自分が求める診察を患者が提示できてもいいような気もする。大きい病院・設備の整った病院に行けば、必ず納得のいく診察が受けられるとは限らないと思うし。
(健康と経済力を量りにかけるという点では、問題が大きいけれど)



罹っていない私が説明するのは、おこがましいけれど、この病気の症状を調べてみた。
軽ければいかにも誰もがもっていそうなものばかり。

# 肩こりがひどい、首、背中の筋肉が張って痛い
# 手・指のしびれ
# 手の力が入りにくい
# 腕の筋肉が重だるく、動かすと痛い
# 腕や手の冷え
# 頭痛、めまい


昔から、床掃除や畑仕事でしゃがんだり立ったりを繰り返すと、もれなく立ちくらみがついてくる私ではあるけれど、今のところ当てはまってはいないみたい。
重症になると、タオルが絞れない・普通の速さで歩けない・食器を落とすのがこわくて洗いものや料理ができない・ドアのノブが回せない・朝目覚めると、身体の一部や全身が痛くて起きられない・・・・
精神的にも負荷が大きいものになりそうだ。


でも、知人は、原因が分かったことで、症状が出にくくする方法がいくつかわかったそうだ。




よかった。