ヤギを買う

uiui2008-01-19


ヤギの値段なんて考えた事なかった。
ハイジのユキちゃんはかわいいけれど、欲しい!と思った事は無かった。
昔、千葉の親戚の家(郊外)に行った時、家の前の道をヤギが走っていって唖然とした。(近所のペットが逃げた)



これは、貧困を減らすための国際協力ボランティアの事業の一環。
ユニセフグリーティングカードと同じでね、4,000円のカードを相手に贈ると、そのお金は貧困層に贈るヤギを買うために使われることになっている。
直接ヤギを買うのではなく、わざわざグリーティングカードを買うという行為に変換する意味はよく分からない。
贈られた人が「ヤギ」という目録だけ届いて、「気持ちを分かって」と言われたところで喜んでくれるかどうかはギャンブルに近いと思う。
彼氏や彼女に贈るのは、よく考えた方がいい。
なんとなくそう思う。



なぜヤギかという理由はコレ。

・成長が早く、繁殖する
・家庭のゴミを食べてくれる
・ミルクを提供してくれる
・肥料も作ってくれる
・肉が食べられる



この団体は、ただ単にヤギを贈るのではなく、飼育・ワクチン接種・寄生虫駆除などのトレーニングも行っているそうだ。



ニワトリを買うと、ニワトリが贈られる。(1,500円)
しっかりしたボランティア団体の場合、組織的に集められたお金は、計画的・効率的・実効的にまわっていくのだろう。
役に立っているだろうと憶測できても、それでもやっぱり自分が出したお金がヤギならヤギ、ニワトリならニワトリ、種なら種、果樹10本なら果樹、女性の起業資金なら起業資金、ラジオ番組運営費ならラジオ番組運営費(住民の主な情報源がラジオのため)と、何になったのかがはっきり分かるというのはなんだか気持ちが良くない?
ゴーマンかな?




身近に何かしてあげられる人がいるのにわざわざ遠くの国にものを贈るのは、ただ「一時しのぎにものをめぐむ」のではなく、国単位の貧困を底から持ち上げる手助けで、地球規模の発展を意味するともいうけれど、まだまだ私の気持ちはダイレクトにそこまで届いていない。
自分が上から下への目線になっていないかと不安にもなる。



フェアトレードの言葉もここ1年くらいずっと気になっている。
でも、時々目にする商品の中に買いたいものはあまりない。
「仕方なく買ってあげる」ものになってしまいそう。
価格的に対等になったとしても、この状況はバランスがとれた市場とはいえないよね。



でも、私はヤギを買ってみたいと思った。本能的に。
ヤギがスリランカやオーストラリアのファミリーに育てられ、乳をとられたり、繁殖したり、しまいには食されてしまう。
私が買ったものがそんな風に膨らんでいく様が、気持ちにフィットする。投資に近いかな。
私がもらう立場でも、ヤギが欲しいなあ。
だから、自分の行為にこそばゆい楽しさがある。
こういう気持ちは、買うという行為のフィードバック。対価を得たと思えるよ。
心のどこかで、どうしても「ゴーマンだ」という声が打ち消せないでいるけれど。
ボランティア団体の会計に100%の信頼もまだもてない。



とはいえ、まだなんにも知らないのよ。
今まで私が学んできたことや積もった興味が少しだけ手伝ってはくれるかな。
ヤギもまずは、こういった行為を実践した自分自身をどう感じるか知りたいという取っ掛かり。
東京にもいくつかあるフェアトレードショップあたりにも足を運んでみようかな。


*画像は、ボランティア団体提供のものではありません。