これ、渡しといてくれない?

珍しく手紙が届いた。
差出人の名前は、



「娘2号」(とは書いてないけど)








娘2号が、学校のスキー合宿中に書き、投函したものが届いたのだ。
担任の先生が生徒に内緒で依頼した「親から子への手紙」を現地で手渡されて読み、今度は生徒たちが「子から親への返信」を書いたというもの。




なんだか字が変わったなぁ。
それに、電子メール世代なのに、長い手紙を書くんだなぁ。
母親である私と同じくらい、人間としての私の観察が書かれていて、ちょっと驚く。
どうやら、まだ、尊敬してもらっているらしい。うしし。
同性の親子の場合、いつしか子は親を超えていくものだと私は思ってる。
この尊敬、いつまでもつかな。
私を超えてくれなきゃ困るなぁ。
異性の親子の場合は、どうなんだろう。
やっぱり超えていくのかな。





「お母さんは、私たちの前で全然泣かないよね」





泣くのは、お風呂とベッドの中と決めている。
でも、そんなにリキいれて、お母さんをやってないよ?
泣かないのは、楽しいから。
笑いすぎて涙こぼしてるのは、しょっちゅう。






2歳で知らないうちに補助輪なしの自転車を乗り回していたり、



誕生日前、プレゼントをいただけそうな人にまだもらっていないうちからお礼の手紙を書いていたり、



母の日の翌朝、お祝いで喜んでる私のことを記事にした手作り新聞を朝刊と一緒にいれておいたり、



宝箱から出てきた白い粒たちをよく見ると、乳歯8本だったり、



男の子への手紙を封もせず(というか便箋のまま)、私たちに「渡しておいて、くれない?」て、




はぁ?



あぁ、ごめん、ごめん。



ピカピカしてるのに、意外と冷めてる。
プラスとマイナスがおもしろくぶつかりあってエネルギーを出す。
発光ダイオードのような子だ。




「小さい頃からの私のことをしっかり覚えていてくれてありがとう」




こちらこそ、忘れられないユニークな行動をいつもありがとう。




でも多分、親って、そういうものなんだね、きっと。
自分のことより子どもの事を覚えてる。










さーてさて、職場では、上司が、




「見て見て見て見て!」





と、うれしそうに私たちの部屋にはいってきた。





「すごいもの見つけましたよ。お宝だ。」




手には、倉庫で見つけた電気ストーブ。
窓の大きい部屋は、寒いですからね。
しかも空調がうまくいかないらしく。




「遭難してる気分だ・・・」




「寒いから、もう帰る・・・」




などと、おっしゃることももうないですね。
今日の雪に間に合ってよかったですね。




と、思っていたのに、今日もお部屋でコートを着たままだった。