ウクレレ合宿という名の農作業

uiui2007-05-21


人生2度目の新潟。
出発するまでに得ていた情報は、


1.新潟に行く
2.知り合いのSさん家でのウクレレ合宿である
3.農作業をする


この3点のみ。


ま、なんとかなるさー。


車の後部座席に座ったのをいいことに寝てしまったので、着いた場所が、新潟でなく、福島でも、長野でも、朝鮮半島でも、はたまた実は東京から出ていなかったとしても・・・・分かんないなあ。
でも、あちこちに魚沼って書いてあるし、たんぼがたくさんあるし、山のあちこちにスキー場が見えるし・・・・きっと新潟だよっ。
       



Sさんのお母さんと弟さんも合流して、大人総勢6名+娘3号で、今は空家という築80年以上の家で2泊3日を過ごす。
となりのトトロ」に出てくるさつきとメイの家みたい。
階段なんて、年をとって足腰が弱ったら、絶対登れない角度だ。
     
2階にひっそり置いてある文机や鏡台の呼吸が、私たちの喧騒に驚いて乱れている。




最近、ウクレレ隊はゲゲゲの鬼太郎なんかも練習しているのだけど、



♪♪試験もなんにもない〜



ときたところで家のどこかで、



ぎぎぎーっ。



ひー。
座布団重ねた上で、おてだまに熱中してる娘3号は、座敷わらしっぽい
しー。




窓を開けたら、ホントの暗闇。
夜空が街のネオンで光っていることもない。
カエルの合唱と通りを行く車の音で、とりあえず宇宙に浮遊しているのではないことを確認する。
冬は、1階の天井あたりまで雪で埋もれてしまうんだって。




朝起きたら、パン焼き器で焼いたパン(生地から作った)でピザトーストが作られていた。スープに野菜。
そして、このキュートなお皿。
娘3号用かと思ったら、全員ハム太郎だった。

      


昼食はドライカレーが作られ、パイナップルボートがあった。
カレーは、カレー屋「タヒチ」よりもイケるかもしれない・・・(唸)
Sさんの弟さんは、料理が趣味だそうで、同じく味にうるさいSさんとは、ダシが濃いか薄いかで本気の兄弟げんかをするらしい。
(前回は、弟さんが土下座して謝ったらしい)





このあたりで、やっとこの遠征の意味が飲み込めてきた。
誰も住んでいないので、家と畑の手入れをするために東京から来なくてはならない。
しかも、今日は、Sさん一家のお父さんの1周忌なのだそうだ。
農作業の手が足りないし、楽しい雰囲気の方がいい。
暗くない方がいい。




なるほど。





ウクレレ隊の一人は、すでに何度か来ているので、早速草刈機を。
立ち姿は、すっかり地元民となり、景色に溶け込んでしまった。
私と同様に「自分はなぜココにいるの?」だったはずの男子は、小型トラク
ター「豆トラ」くんの扱いに困っているみんなの間から出て、運転し始めた。
実家で使ってるんだって。
           




私と娘3号も農作業用にお色直しでGO。

農作業を楽しみにしていた娘3号は、てるてる坊主を3個(3日分)作っていたのだけど、そのおかげか、少しだけ雨があがる時があってよかった。


散歩もする。
お!
元祖掲示板!?
道端に写真付の立て札があって、「この植物はなんというのですか?」と質問が書かれていた。
見ると、そばに写真と同じ植物が花を咲かせていた。
そして、質問状の下に、回答文が貼り付けられていた。
「おきな草といいます。お売りしますので、連絡先は・・・・」
WEBの掲示板みたいだなー。    



烏骨鶏(うこっけい)の鶏舎。
シャモもいる。
直径5cmくらいの穴があれば、いたちが入ってきて、烏骨鶏を襲うんだって。
でも、シャモは怖いから近寄らないらしい。
番犬よりシャモ。
      


あちこちの水路という水路、溝という溝が、山の雪解け水を運んできて、あふれんばかりになっている。
しかもすごい勢い。
冬の間、雪に埋もれていたたんぼや畑に目を覚ませ〜と、起こしてまわっているかのようだ。
  



夜は、奈良出身者によるたこ焼きパーティー
外側がカリカリで、内側がとろ〜ん。
皆の者、絶賛。

ビール、日本酒、紹興酒
おてだま、トランプ、腕相撲。
数分間どちらにも動かない腕相撲。すごっ!  



そんなたわいもない遊びばかりなのに、みんなで笑いすぎた。
なので、その後で始まった「エンタの神様」がちっともおもしろくないと、みんな言った。
仏様、呆れていただろうなあ。




観光客向けでない、地元の人たちが農作業の後に行く温泉に行った。
ロッカーもないし、コーヒー牛乳もない。
湯船も家庭用お風呂の3〜4倍くらいしかないけど、お湯が濃厚な感じ。
硫黄と鉄分のにおい。
赤錆色のお湯を飲んでみたら、気持ち悪くなった。(笑)
男性の方だけ露天風呂がある。
といっても結構外から丸見えである。
誰もいなかったから、のぞいてみた。
「ここのお風呂に入ると、1日中の雪下ろしでガチガチになった体が楽になって、また次の日も働こうって思えるんだって主人が言ってたの」とSさんのお母さん。
お父さんがお墓の中でガチガチになった体を温めに来られるとよいです
ねー。




植えたじゃがいも、カボチャ、鷹のつめ、インゲン、きゅうり・・・
収穫にもおいでと言われた。
ありがとう。




最近、東京を離れることが多いなあ。
どこかに私にぴったりな土地があるんだろうか?
それとも住む場所は、自分で選んで、自分から溶け込んでいくものなんだろか?