火葬場より。 女子大生のしみじみノート

火葬場より。―女子大生のしみじみノート

火葬場より。―女子大生のしみじみノート

正月明け早々こんな本を読むことないかもしれませんが・・・・
どこかでお話したかもしれませんが、私はこの年齢になって、まだ亡くなった人を見たことがありません。
(正確にいうと、小さい頃に見たけど、覚えていない)
だけど、葬儀屋で働いている人は、毎日様々な死に関わっているんですね。
特に火葬場は、どんな死に方をした人も通る場所。



著者は福祉科の女子大生で、葬儀屋のバイトをしているんですが、そこでの体験や感じた事をブログにつづったものが本になったんですね。↓
ブログ「火葬場より。女子大生のしみじみノート」


20代にして、「今日は友引だから、葬儀は少ないわ」なんて考えていたり。
火葬場にいる者にしか分からないネタや怖いものの話はおもしろい。(不謹慎?)


感傷的でもなく、それでも等身大の彼女が感じた事が飾らない言葉で書かれています。
そんな言葉に「フツーに生きている」彼女の生が(つまり人間みんなの命)とても大事なものに感じられるのです。
お葬式やお墓が、亡くなった人よりも、残された人間のためにあると考える私の思いにもとても近い。



昨今の泣かせ専門のドラマより、私はこういう本の方が泣けるなあ。
電車で読んでいて、涙が出そうになったので、上を向いたりして我慢した。
決して「泣かせ」の本じゃなくて、笑っちゃうとこもあるんですけどね。



娘が小さい頃、お友達(2歳)が突然亡くなった。
その子のお母さんは、次の子の出産を控えて家族4人になるのを楽しみに家を新築していのだけれど、その家と小さな小さな棺の存在が私の中で全く一致しなくて、とても悲しかった。
そんなことも思い出しました。