オタク市場の研究
- 作者: 野村総合研究所オタク市場予測チーム
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2005/10/14
- メディア: 単行本
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「オタク」という言葉は、アニメファン達が二人称を「オタク」と呼んでいたことに始まるらしい。
「あなたの好きなマンガなに?」
というところで、
「オタクの好きな・・・・」
となるのですね。
「ファン」でもなく、「フリーク」でも「通」でもない、オタク。
コインや切手という時代もあるけど、日本のアニメでは、「うる星ヤツら」が発端と考えられるとか。
この本は、野村総合研究所のオタク市場予測チームが、あらゆる視点からその市場をマーケティングしたビジネス書に近い本なのです。
決してオタクを非難しているのではなく、データや図式等を利用し、客観的にその世界を分析しているのです。
つまり、オタクのオタク?
読んでいると、なんとなく、自分も必ずなにかのオタクになっているような気になってしまうのがややこわい。
最初はなんの興味も持っていなかった世界に、だんだん引きつけられて、究極の理想オタクを目指し始め、そのうち自分からエネルギーを発し始める経過を、「巨大重力場周辺の星」に例えている図には唸ります。
研究の対象となっているのは、以下のオタクたち。
- コミック
- アニメ
- 芸能人
- ゲーム
- 組立PC
- クルマ
- AV機器
- ITガジェット
- 旅行
- ファッション
- カメラ
- 鉄道
文房具オタクっていうのもあるのね。
万年筆は、「ヌラヌラ」と書けるというのが最上級なものなのだそうだ。
他のものにはない、万年筆だけに贈られる賞賛の言葉、
ヌラヌラ!!
うーん。
知り合いが芸能人のおっかけをやっていた頃、チケット購入?の順番待ちで列の前のほうに行きたいものだから、先に並んでいた全く知らない、気の弱そうな子のところに行って「あらぁ、待たせちゃったね。並んでてくれてありがとう!」と言って、割り込むという図もあったと聞き、吹っ飛んだ。
個人的には、オタクには尊敬の念を持っている私ですが、こういう図があると、世の中でがんばっているオタク達の印象が悪くなっちゃいますよねー。