年末と韓国映画「牛の鈴音」

uiui2009-12-31

うちのガールズは、豆が好きでないのだ。(枝豆はOK)
一方、私は大好き。
でも、さすがに誰も食べない黒豆を茹でるのは諦めて、ガールズも好きな小豆を茹でることにした。



あまりお正月準備って感じじゃないけど。



時間がかかるので、同様に時間がかかる食パン作りを同時進行してしまえ。
オレンジマーマレードを練りこんで、オレンジパンにしてみた。




ますますお正月準備から遠のいていく。





久しぶりにのんびりとした時間が持てたので、映画でも観に行こう。
散々悩んで、選んだのは


「牛の鈴音」


というドキュメンタリー映画だ。
映画の内容というより、その触れ込みがすごかったので興味を持った。



・スター主義の韓国でドキュメンタリーがヒットするのは異例中の異例
・最初はたったの7館でスタートしたのに、口コミで広がり、300万人を動員
・動員数を韓国の人口で計算するとおよそ15人に1人が映画館に足を運んだことになる。
 これを日本の人口規模にすると、「踊る大捜査線THE MOVIE」を上回る計算になる。
・マスコミで話題になって、特集が相次ぎ、「牛の鈴症候群」と呼ばれる社会現象に




そういった情報を仕入れて映画館に近づくも、どうもワクワクしない。
だってね。




スターはいない。
山場のあるストーリーはない。
音楽もなく、ラジオが聞えるのみ。←しかも途中で壊れる
ドキュメンタリーなのに、ナレーションもない。





ないないづくし なのである。




15年が寿命といわれる牛なのに、40年も生きたチェ爺さんの牝牛。
もうヨレヨレでやせこけている。
だけど、一日も欠かさず、農作業に爺さんと一緒に繰り出すのだ。
その歩みは、ヨロヨロしていて遅く、今にも止まってしまいそう。
そんな牛のために、爺さんは市販の飼料でなく、自分が大変な思いをして刈った草を与える。
農業だって、耕うん機や田植え機を使って楽をすればいいのに爺さんにはこだわりがあって、みんなの勧めに耳を貸さない。爺さんは、子どもの頃から片足が悪く、畑仕事は這うようにしていて、ただでさえ困難なのにだ。
農薬を使えばいいのに、牛の健康に悪いと言って、自分が果てそうになりながら草むしりをする。
妻であるおばあちゃんは、愚痴る愚痴る。大きな溜息。
こんな爺さんと一緒になったために、ちっとも楽ができない。
牛ばかり大事にして、自分はこき使われる、と。




おばあちゃんがぶぅぶぅ文句を言ってもうたた寝してるくせに、牛がモ〜と鳴くとすぐに「どうした?」という目線を送る爺さんなのである。
「爺さんと牝牛とおばあちゃんの三角関係」などという評もあったけど、このおばあちゃんが結構いいんだよ。
愚痴ってばっかりなんだけど、牛に八つ当たりするかというとそうではない。
すねて、爺さんに冷たくするかというとそうではない。
おばあちゃんも自分の人生をじっくり食んでいる。
むしろ、牝牛と自分は同志であることを認めているかのようだ。




生きていく過程でどうしても曲げてはいけないこと。
家族の存在。
なにもない場所にこそ、あるもの。




この映画は、案外、年末向きだったかもしれない。





おまけ。
娘2号は、学校主催の英語合宿に行ってきた。
希望者だけが参加するのだけど、私が是非行っておいでと背中を押した。
行ったのはココ、British Hills。


いえ、イギリスではありません。
駅前留学でもありません。
福島県羽鳥自然公園の森に位置しており、7万3千坪の敷地にマナーハウス(英国荘園領主の館)、パブ、クラフトハウス、12〜18世紀の建築様式のゲストハウスを配した英語研修施設なのだ。

ネイティブの先生が英語を教えてくれるだけでなく、英国生活様式や食事のマナーなども学ぶ。
食事の際は必ず正装(生徒は学校の制服)に着替えなくてはならない。
食堂は、オックスフォード大学のものを模していて、ハリーポッターに出てくるような感じ。

パブでは、自分で好きなものを注文できるけど、この施設中では日本円をこの施設内だけの通貨「bhポンド」に両替しなくてはならない。
そんな体験型のセンター。
英語の授業は「学校の授業もあんな風なら楽しいのに!」という盛況ぶり。
そして、先生方がとってもかっこよかったと。←ココ、重要らしい
良い体験ができて、よかったね。