男たちの詩(5本立て)

uiui2008-09-21


恵比寿の東京都写真美術館にて。
5本立ての最後の「灯台」は26分だけど、あとは全部15分以下の作品。
でも、出演者は、松方弘樹さんや松雪泰子さんなど豪華。
監督の単なるお試し的な映画たちなのかと思ったら、強烈な短編たちだった。
色んな男性(ニューハーフを含む)たちの色んなストーリー。


1.アイロン(監督:中野裕之
2.スパゲッティナポリタン(監督:兼重淳)
3.午後三時十五分の観覧車(監督:中野裕之
4.富士とドーナツ(監督:芹沢康久)
5.灯台(監督:中野裕之

1.アイロン
刺青だらけの怖そうな若いヤクザくん。
しかーし。
白いものを見ると、アイロンをかけずにいられない。しかも、キッチリ几帳面に。
最後には、ティッシュの折り目にまでアイロンをかけ始めた。
このティッシュの使い道は・・・・・ここには書けません。
霧吹きがすごい。
第59回カンヌ国際映画祭 国際批評家週間・ヤング批評家賞受賞だそうだ。
大変気に入りました。

   
2.スパゲッティナポリタン
津軽出身のニューハーフくんと南部出身のオカマくんのカップル。
二人の間でも通じにくいお互いの方言を観ている私達に分かるわけない。
でも、空気が読めてしまうところがつらい。(笑)
「ニューハーフ」「オカマ」という呼称における最も苦手とするイメージで貫徹してます。表情をお尻で表現しますか。
感情によって、男に戻ってしまうところがまた切ないぞ。
チラシに「女性必見」とわざわざ赤スタンプが押してある(印刷ではない)のが謎。




3.午後三時十五分の観覧車
え?あれ?
5本立てって、独立した短編集だったんじゃないの?
この映画集の中で不思議な存在となる1篇。





4.富士とドーナツ
雄大な富士山が見えるゴルフコースで展開されるのは、美しくないストーリー。
ルー大柴さんしか出演しない。
でも、ルー大柴さんって、なんだかすごいと唸ってしまった。




5.灯台
ハードボイルド。ああ、こういう結末がくるのかー。
凶器が変わってるね。
そうか、中野監督作品が並んで、こうくるわけなのね。



中野監督にかなり興味を持った1日でした。