project飛龍

uiui2007-10-02


先日、知人が役者をやっている劇団公演を観てきました。
なんだかお芝居って、久しぶりだよ。
以前は、キャラメルボックスに誘ってもらって、ご一緒させてもらったりしたのになぁ。


project飛龍のサイト
   ↓
http://projecthiryuu.web.fc2.com/


「project飛龍は、あくまで劇団という形態をとらず、企画ごとのプロジェクトであり、いわばユニットの形をとって運営されています。 」という言葉は、今回の第14回企画公演「殺陣」で理解することができる。
「殺陣」というテーマをいろんなストーリーのいろんな場面から切り取って、貼り絵にしたような舞台だった。
起承転結のあるストーリーではないのに、イメージは伝わってくる。
そういう展開。
(いつもこういう形式をとるわけではないそうです)




会場の形態が学校の体育館のような感じだったのだけど、あえて檀上の舞台は使わず、床に棒を置いて、舞台と客席に分けている。
席番を伝えると、会場案内係が「この橋を渡って、あちら側のお席です」と。





橋ですか?





床に棒が2本並んでいる。





渡ってみると、三途の川でも見下ろしているような妄想にとらわれる。
なんだかこの公演を楽しめる自信がちょっと湧いた。



舞台って、「楽しめなかったら、どうしよう」「観客席の空気になじめなかったら、どうしよう」と妙な緊張にとらわれちゃうことがあるのだ。
濃厚な空気、肌で感じる声・・・・それらに違和感を感じながら座っているのは、つらい。
音楽のライヴで同じ体験をしても、舞台の方がつらい。
これが舞台になかなか足を運ばない理由の1つかもしれない。(もちろん経済的な理由もあるけど)
逆に、汗が逆流するみたいに演技が体にはいってきた時は、プルプルプルと興奮するんだけどね。
舞台を数多く見ないというのは、もったいないことなのかなと思う。




開演を待っていると、「この棒より中に入られますと、命の保障はいたしません」とのこと。
女役者も剣道服みたいなのを着て木刀を振り回す。
まさに殺陣的なものもあれば、舞踊のようなものもある。
かなり練習を重ねている感を受ける。
足の裏の皮も何枚も剥けちゃったんだろな。



シンプルな舞台装置、分かりやすい小道具。
時に木刀がバナナや人の丈ほどもある大包丁になったりと、お笑い系。
(実はこのお笑い系が気に入った。俗でごめん)



知り合いの役者は、普段はおっとりとして、メガネの中にやさしい目がある方なのだけど、この日は「こんなに速く動けるのか!」と驚かされた。(失礼)
表情もキリリとして、立ち振る舞いも違う。
演じるって、その人の中身も変えちゃうんだな。
普段見ている姿と演じてる姿と、どちらが本物に近いのかな。
どちらとも全然違うキャラクターが隠されているのかな。



役者さんは、様々な役を演じているとどれが本物の自分なのか分からない!という状況に陥りそうにも思えるけれど、実際のところ、演じれば演じるほど自己を確立していっているようで不思議。