注文の多い風呂屋

uiui2007-08-19



座って景色を眺めている人、談笑してる人、寝転んでいる人・・・・・
賑やかな日本庭園のようではあるけれど、違うのは、全ての人がハダカンボということ。



「手足をよく洗ってください」
「メガネをとってください」
「塩でもんでください」
「静かにしてください」



今日は、「注文の多い料理店」ならぬお風呂屋さんに行ってきた。
16種のお風呂があってね、水の流れの上に寝転がるものもある。石造りのイスの背もたれからもお湯がサラサラと流れ出ていて、座ると心地よい。
宮沢賢治の物語に出てくるようなクリームは塗らないけど、ミクロな泡で出来てる白濁湯の絹風呂。
以前、ちょっと書いた「スーパー銭湯 お風呂の王様」が自宅から徒歩1分くらいのとこにできたので、やっと行く気になったのだ。
なぜ、今まで行かなかったかというのは、これも以前書いたけど、一糸纏わぬ姿で、ご近所の人と会ってしまって、




「あら、意外と・・・」





とかなんとか言われちゃったりしたら却って健康に悪いというのが理由。
でも、すでに行ってみた娘1号に強く誘われたので。





娘1号:あちこちからお客さん来てて、近所の人はあまり来てないよ。





ほうほう。みんな同じように牽制してるのかな。






ちょっと安心して出かけたら、受付で、娘の友達のお母さんがバイトしていた。orz




いやいや、まだ服着てるんだから!
進め。



それにしても、日本人って、ほんとにお風呂が好きだなあ。
タイ古式ヒーリングやらマッサージやら、散髪・食事までそろっていて、テーマパークみたい。
沖縄の珊瑚を利用した蒸気風呂では、大きな壺に塩がはいっていて、自分で体にすり込むよ。
これは、お肌ツルツルになる。
自分の腕をガブリッ!
いい塩味で旨いっ!! 賞味期限が延長されたかな。あははー。




岩盤浴
火山岩でできた板の上で、アジの開きみたいにじっと寝てなくちゃいけないのかと思っていた。
4種類ある岩盤浴は、マイナスイオンや遠赤外線を放出する石や塩の石の小石が敷き詰められている寝床に大きなバスタオルを敷いて、その上で寝るのね。
寝ても読書をしてもOK。備え付けの大型TVをぼんやり眺める人も。
私語はだめ。
寝転んだ瞬間から、珠になった汗が次々と肌をなでる。
持ってきた文庫本「ハゲタカ」は、いよいよクライマックス!
リラックスしながら、スポーツしてるような不思議な感覚ね。うん。




ジロジロ観察したりはしないけどね、お風呂に行くと感じます。
既製品の服着て、流行の髪形とお化粧してると、みんな結構似ちゃうのに、こうしてハダカンボになると、同じ人なんていないなあ。
色んなパーツが色んな組み合わせでくっついて、できてるんだ。
なんだか服着てる人が集まっているよりにぎやかな気もする。
この季節は、水着のあとがくっきりな人もいるね。
たまーに、病気で乳房をとってしまったと思われる人もいる。






はっ!!






あそこのジェットバスにいるのは、娘の友達とそのお母さんだっ!
こういう場面では、シミュレーション通り、体見ないでお顔だけ見て、 
「ハロー!」 (なぜ英語?)。
それでOKだ。道で会ったのと同じだ。




・・・・と思ったが、タオルをまとって、退散した。
いくじなし。




でも、気付くと3時間も遊んでたわ。
お湯は、天然の温泉にはかなわないけど、「こんなのがあったらいいな」を実現したようなお湯の楽しみ方がいっぱい。
たまには、こういうのもいいね。
最後はやっぱり瓶入りコーヒー牛乳。



お風呂の王様
http://www.tatemono.com/ousama/