やっぱり穴が好き

uiui2007-08-11


とあるポイントが貯まったので、プリンスホテル利用券と交換してもらった。
この夏は、プリンスホテルだ。
どこだ?
田沢湖近くにある!
人生がまだ今の半分くらいの時から行きたいと思っていた、岩手県龍泉洞に行くチャンス到来か!?
あぁ、私はやっぱり穴が好きだなあ。



そんな感じで東北の旅を企画してみたけれど、どうにもうまくいかない。
アクセスの悪い龍泉洞に行ったら、あとは行けるところがあまりない。
さすがの私も穴だけ見て帰るのは、寂しいの。


なんだかんだで妄想が北に移行し、やはり人生がまだ半分だった頃から行きたかった青森のねぶた祭を訪れることに決定!




人生の後半は、悲惨だったのかって?
そんなことはないですよー。




まず夜行バスで降り立ったのは、弘前駅。 ここから、田舎館村(いなかだてむら)の「たんぼアート」を見に行くのだ。
この村の役場は、天守閣の形。
そして、観光客がそのてっぺんにぞろぞろ上がって見下ろすものは・・・

コンピュータを駆使し、稲の種類と色を分けることでたんぼをキャンバスにして描いた富嶽三十六景
毎年、絵柄は違うよ。
手前を通っているのは、弘前のねぶた。
下から見たら分からないほど、大きな絵。ナスカの地上絵みたいだね。




いよいよ青森へ。特急つがる
1両目に立つ男性から「よぉし!」というつぶやきが漏れる。
体の前で小さく指差し。
撮った写真を見ている私のデジカメを覗き込んでくる。
そんな鉄ちゃん(鉄道マニア)との出会いは、地方に来たなと感じる瞬間だね。



さて、天気予報は晴れ。予想気温30度。
準備よし!
そして、











・・・集中豪雨!!!






どーなのよ?
持ち物の用途変更。

日傘→雨傘
ビーチサンダル→みずたまりを歩くための靴
日焼け防止用長袖服→防寒服



でも、なんとか雨の合間にねぶたはGO!!

ねぶた参加は、JR・マルハ・東芝・PTA・市役所・自衛隊ヤマト運輸日本通運・子どもねぶた・NTT・東北電力・消防&アサヒ・県庁・菱友会・山田学園・・・
地元企業はもちろん、観光収入・宣伝を兼ねているのだろうけれど、高さが2階建てくらい、幅は3車線くらいのねぶたを製作するには、数ヶ月かかる。
費用も数十万かかる。
そういった計算を上回る執念のようなエネルギーさえ感じる。
青森副市長さん→
跳人も太鼓も笛も、厳しい冬が訪れるまでの短い夏を謳歌するような迫力。
          

次々と現れる20数台ものねぶたは、それぞれ歴史の一場面や歌舞伎の物語などを表現していて、観客の拍手と驚嘆を誘う。
   



ふと見ると、繁華街でキーボードを弾きながら、CDを売ってる男性が。
見たことある気がする。この曲調にも覚えがある。
聞いてみたら、やっぱりそうだった。
この人、数年前に花小金井駅で、やはりこうして弾いていたよ。
まさか青森で再会するとは。




雨だけど、私たち(私と娘3号)にとって日本の最北端となった陸奥湾で泳ぎたいと、一路浅虫温泉へ。
やっぱり降っている。
相当、降っている。
ま、青森駅から電車で10分ちょっとのとこだからね。同じ天気。
諦めて、「ゆ〜さ浅虫」という観光施設の展望温泉浴場の湯船から陸奥湾を眺めた。
駅を出たところに足湯があるよ。



青森に舞い戻って、青森ねぶた祭のラストを見納める。
コンテストで入賞したねぶただけが陸奥湾を船に乗って回遊するんだ。
そして、豪快な花火大会。
日本各地から集まったものすごい人。
右が人の山で、左が陸奥湾
最後の花火を聞いて、もう夏が終わってしまったような気がした。



夕飯は、ほたてラーメン。
 


ホテルに戻る。
私:もうテレビ消そうよー。
娘3号:待って。キリがいいとこまでね。
私:うーん。


だって、青森で細木数子さんの番組見てると、 津軽海峡冬景色」な気分になっちゃうんだよぅ。



次の日。
レンタサイクルにて約34kmの行程を行く。
観光地と観光地のアクセスが悪いのよ。
自転車なら、1日200円だし。
のんびり走れば、娘3号も楽しめるだろう。


冬はスキー場だけど、夏はその斜面を利用して遊べるようになっている
モヤヒル
動力なしで、ハンドルとブレーキのみついているソリみたいな乗り物で、下り斜面を滑っていくのだ。
最初の目的地がココ。




えー。
距離の計算はしてたけど、角度の計算をしていませんでした。
ゆるいけど、長〜い登り坂・・・
ひぃひぃひぃひぃ。
やっと到着したら、モヤヒルズ受付の人の一言。




「雨で滑りやすくなっているため、中止しております」





ノーミソが足の先まで滑り落ちたって。




諦めて、また自転車にまたがり・・・・・



動力なしで、ハンドルとブレーキだけで下り斜面を滑っていくのだ。



・・・む?
つい数行前にもこのような文を書かなかっただろうか?




次、 「ねぶたの里」。
ここは、祭りの季節でなくてもねぶた祭りを体験できる観光施設。
  

こちらが弘前のねぶた。
五所川原のものは、また違う。




それから、りんご園
心配していた事態に陥った。昼食を摂る店がない。
登り坂にもめげず、「達成感があるね」などと言っていた娘3号だったけれど、せつない声が漏れた。



「おかーさん。・・・・昼ごはんは、りんご?」




山林の坂を行けどもそれらしきりんご園が現れない。
電話してみたら、「そのカーブを曲がれば、すぐです」って、カーブばっかりなんだよ?
道を尋ねるべき人影もない。
しかたないので、民家に向かって「ごめんくださーい。○○りんご園はどこでしょう?」と叫んだら、おばあちゃんが出てきて、案内してくれた。
お礼を言って、ふと振り返ると、おばあちゃんの腰から太いしっぽが。



やっと着いた。
小雨の今日、りんご狩に来ている人はいない。
  8月は青い種類のリンゴがとれる


「これもよかったら、食べてみませんか?」と園の人。




「うわぁ、桃にそっくりですね!」





「桃です。」





あぁ。





この厳しい坂道腹ペコ行軍は、実は、そうなのだ。
この後訪れる八甲田山雪中行軍資料館」へ行くためのオマージュだったのだ。(虚)
  
戦争の話に興味が深い娘3号なので、りんご狩をはずしても、この資料館に行かねばと思ってたのだけど、大当たり。
映画「八甲田山」を使ったミニシアターで熱心に見入る彼女の背中に救われた。
行軍の衣装を着てみた。銀河鉄道999みたいだ→
この遭難がなぜ起きたのか、なぜあまり知られなかったのか、生還できた人と亡くなった人の分かれ道は何か・・・・
静かな資料館でため息連発。
雪の中で立ったまま、仮死状態で発見された後藤伍長のエピソード以外にも驚くべき事実が山盛り。
新田次郎の本も読んでみよう。



いよいよ青森の旅も終わりに近い。
やっぱりね、そうよね、惜しいよね。海〜。



浅虫温泉へ再び。
午後5時に着いた寂しい海水浴場で、はしゃぐ。
パラパラ雨が降ってるんだけどね。




「お客さーん。もう帰りますよー。」と、海の家の管理人さん。



さよならー。お疲れ様ですー。
私たちは、も一度温泉にはいって、東京に帰ります。


お土産たち。
  
ねぶたT−シャツ          りんごカレーのルー
  
浅虫温泉の久慈良餅         お酒「じょっぱり
 
せんベい汁のもと          跳人ウルトラマンと三味線のストラップ
 

宿泊は、青森駅そばのビジネスホテルにしたので、プリンスホテルの券は、まだ残っています。
どうしよう。
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