イン アメリカ/3つの小さな願い事

イン・アメリカ/三つの小さな願いごと [DVD]

イン・アメリカ/三つの小さな願いごと [DVD]

日本では、親がいて、その下?に子供がいるという図式の家庭像が多いような気がしますが、この映画では、家族の誰ひとりとして欠けてはならない全員が引き合う同列の図式になってます。
「子供も家族として大人を支えている」というと、美しい家族を思い描く事ができるかもしれないけど、いつ崩壊してもおかしくない事情が転がっているファミリーにとって、そこには命賭けてるくらいの緊張感とせつなさが漂っているのです。
だって、大人だって脆いし、「生活」には待ったなしのmustが次から次へと襲ってくるし。
子供に「一家を支えてきたのは私だ」と言わせてしまうのが、シアワセなことなのかどうかは、私には分からない。



登場する両親を現実的に見れば、夢見がちなセンシティブ達にすぎず、極貧になるのも仕方なしと思う人もいそうだけど、このファミリーはそんなセンスは全く持ち合わせず。
自分たちにとって大切なものがはっきりしてるので、迷いなし。
でも、自分達で爆走して難問を切り抜けているわけでなく、いつも綱渡りな奇跡待ち状態。



「3つだけ願い事をかなえてあげる」というフランキーの言葉。
願った3つの事がなかなかステキです。
そして、そんなエピソードもありつつ、このファミリーの奇跡は、自分達の力で呼んだものといえる気がするのです。



実話を素に書かれたハートウォーミングなほろりん映画です。