マジェスティック


マジェスティック [DVD]

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国民としての誇りと、個としての幸せが一致するなんて、なかなか実感できないものなのかもしれませんけど。

他人が与えてくれた像や虚飾・・そんなもので作り上げられ、自分でも本物だと信じていたかった「自分」が崩れ去ってしまいます。
戦争や事故や記憶喪失・・・といった劇的なシチュエーションではあるけれど、主人公が「自分」を取り戻せたのは、実はヒーロー的な行為のおかげではありません。
強い信念なんか特になくても、「こうありたい」という自分をごまかさなければ、結構シアワセでいられるものかもしれません。

その「こうありたい」が「道徳」とか「憲法」とか「国家」とかトントントンとつながっていくと、そこにユートピア!?
セリフのないエンディングが小さなユートピアの完成を物語ってくれます。

昔のアメリカの映画館描写がすてきです。
ジム・キャリーの眼は俳優さんだからもちろん演技してるわけだけど、100くらいウソついていても信じてあげようかなと思えます。
ローリー・ホールデンは、ものすごーくきれいな女優さんだけど、笑顔があったかーい。

次は、この映画の監督(「ショーシャンクの空に」「グリーン・マイル」なども手がけたフランク・ダラボン)についてのドキュメンタリー番組を見てみようと思います。